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2024.09.09
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リノベーション費用の相場は?中古戸建・マンションの目安費用を解説

リノベーション費用の相場は?中古戸建・マンションの目安費用を解説

リノベーションにどのくらい費用がかかるのか見当がつかず、お困りの方はいらっしゃいませんか。一般の方が住宅資材の料金や工事の相場を知る機会はあまりないため、リノベーションの値段を業者に提示されても高いのか安いのか、判断がつきにくいでしょう。

本記事では、中古マンション・戸建て、それぞれのリノベーション費用の相場を解説します。

住宅リノベーションを失敗しないコツもまとめているので、リノベをして家を生まれ変わらせたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

ー著者ー

c-cube 代表取締役
住宅アドバイザー
安本 昌巨

 

1970年に大阪市八尾市で生まれ、同市で育つ。

関西学院大学卒業後、地元の信用金庫に勤めた後、父が創業した安本建設に入社。大手ハウスメーカーの下請け工務店として新築やリフォーム工事を請け負った後、1997年に社名を現在の株式会社シーキューブに変更。下請け工事の請負をやめ、「語り継ぐ映画のような家づくり」を理念に、多くの家づくりを手掛ける。

 

そもそも「リノベーション」とは?

リノベーションは、日本語訳すると「改修」を意味します。住宅のリノベーションとは、古い建物の良いところを残しながら刷新し、建物の価値を高めることを指します。似たような概念としてリフォームもよく聞く言葉ですが、こちらは「修繕」の意味に近く、老朽化した箇所を新築当時の状態まで回復させることを指しています。

 

元の機能を取り戻すことを目的としているリフォームに比べて、リノベーションは間取りや内外装を大きく変更することが考えられるため、大規模な工事になることが多くあります。

 

リノベーションの施工例を実際に3つ見ていきましょう。

 

リノベーション施工事例①

「家族と愛猫が心地よく暮らすカフェ風マンション」

こちらの事例では、住居の老朽化とご家族・飼い猫がより住みやすい環境へ対応するためにリノベーションを実施しました。それまであった和室をなくし、タイルや天然の木材をふんだんに使ったカフェ風の住まいを実現しました。愛猫のために、キャットウォークや猫ドアを設置したほか、調湿効果と消臭効果の高い壁材を採用しています。断熱材と内窓を採用することで、家全体の断熱効果をアップし、ご家族にとっても一年中心地の良い空間になっています。ご家族の持っている服や靴を再確認し、住居の真ん中に大型のウォークスルークローゼットを設置して収納不足を解決しました。

 

リノベーション施工事例②

「バーのようなホームパーティーを楽しめる家に」

キッチンはお気に入りのグラスが眺められるバーのような空間になるようにリノベーションが施されました。和室は小上がりの畳スペースを残したリビングに変わり、広々した空間でいつでもホームパーティーが楽しめるようになっています。ロールスクリーンがあるので、間切をしてゲストの寝室としても活用できます。調湿効果のある塗り壁や、冬場でもひんやりしにくい無垢材を採用しています。お風呂も見た目から温かみのある空間に変わりました。収納力抜群のウォークインクローゼットはあえて扉を省くことで、出入りがしやすいようにしています。

 

リノベーション施工事例③

「木と光の暖かさを感じるフルリノベーション」

築40年ほど経過した鉄骨造の戸建てのリノベーション事例です。外壁は塗り壁で仕上げ、イメージをガラッと変えました。目隠しのルーバーでプライバシーも確保しています。玄関のドアは施工しやすいアウトセット式のものを採用しました。浴室は石目調のパネルで高級感がある空間に変わっています。トイレはタンクと一体型にして、掃除も楽にできるようになりました。LDKスペースは無垢材を使用して、木の暖かさを感じられる安らぎのある空間を実現。階段の扉を取り払ったことでLDKとのつながりを感じられる開放的な空間になっています。階段下も階段室として活用しています。

リノベーションの費用の相場は?

このようなリノベーションを行うのに必要な費用の相場を見ていきましょう。

リクルート社による「大型リフォーム実施者調査(対象:300万円以上のケース)」では、リノベーションにかかる平均金額は「610.4万円」となっています。また、物件購入時に行ったリノベーションに限ると、平均は「628.1万円」だとされています。

 

浴室やトイレ、屋根など部分的に行われているものも多いため、物件全体を工事する場合はこれよりも大きく費用がかかると認識しておきましょう。

 

リフォーム実施者調査/(株)リクルート調べ

https://www.suumo-research.com/research/2018-1-16

 

中古マンションのリノベーション費用相場

物件の築年数や、選ぶ設備のグレード・材質などによって必要な費用はかなり幅があるため一概には言えませんが、シンプルな改修で価格を抑えめにした場合と、費用をかけてこだわりを実現した場合の相場を概算していきます。

改修箇所 シンプルな改修の場合

(部分リノベーション)

こだわりの改修の場合

(スケルトンリノベーション)

間取り変更

(既存の間取りをどのくらい変更するかによって異なる)

15万円程度

例:間仕切り壁の撤去のみ/設置のみ

300万円〜

例:間仕切り壁を撤去・新設しリビングを拡張、水回りの間取り変更

内装の一新

(変更する箇所の面積、使用する材質によって異なる)

15万円程度

例:リビングのフローリングの張り替え

60万円〜

例:LDKの壁・天井・壁をハイグレードのものに張り替え

断熱工事

(既存の設備をどの程度いかすかによって異なる)

15万円程度

例:窓サッシを追加して内窓を設置

40万円〜

例:既存の窓サッシの素材を交換、窓ガラスの変更

水回りの周辺設備の一新

(設備の種類・材質・グレードによって異なる)

180万円程度

例:キッチン・浴室・トイレ・洗面台の4点セット品に交換

600万円〜

例:それぞれ別々のメーカー設備に交換、ハイグレードのものを採用

合計 300万円程度 1000万円〜

その他諸経費も入ってくるため、個々の概算値として参考にしてみてください。

 

中古戸建のリノベーション費用相場

中古戸建てについても同様で、想定費用には幅がありますが、それぞれ概算していきます。

改修箇所 シンプルな改修の場合

(部分リノベーション)

こだわりの改修の場合

(スケルトンリノベーション)

間取り変更

(既存の間取りをどのくらい変更するかによって異なる)

20万円程度

例:間仕切り壁の撤去のみ/設置のみ

800万円〜

例:水回りの間取り変更、木材を基調とした材質で構築

内装の一新

(変更する箇所の面積、使用する材質によって異なる)

20万円程度

例:リビングのフローリングの張り替え

150万円〜

例:戸建て全ての壁・床・天井をハイグレードのものへ張り替え

断熱・耐震工事

(既存の設備をどの程度いかすかによって異なる)

45万円程度

例:サッシを追加して3箇所内窓を設置

700万円〜

例:壁・床・天井の断熱化、耐震工事

水回りや周辺設備の一新

(設備の種類・材質・グレードによって異なる)

200万円程度

例:キッチン・浴室・トイレ・洗面台の4点セット品に交換

700万円〜

例:それぞれ別々のメーカー設備を設置、ハイグレードのものを採用

合計 400万円程度 2500万円〜

こちらも実際はその他諸経費も入ってくるため、個々の概算値として参考にしてみてください。

 

 

リノベーションの種類

リノベーション費用を把握するためには、どのくらいの規模の改修を行うかについて考慮することが不可欠です。リノベーションと聞くと大掛かりな工事であるイメージがあるかもしれませんが、部分的で比較的小規模なものもあります。

もし改修したいところが「外装だけ」「浴室とトイレだけ」など限られている場合は、比較的安価に抑えられる場合もあります。

ここでは、規模の異なる3つの種類のリノベーションを紹介していきます。ご自身の希望に合ったものを見つけてみてください。

フルリノベーション

フルリノベーションは、家全体に対して行うリノベーションです。既存の間仕切り壁や設備を取り壊し、新しい間取りや外装、内装を施工します。建物の骨組み以外を全て取り払う場合は、スケルトンリノベーションと呼ばれることもあります。必要があれば、普段目に見えない配管や電気の配線などの配置換えも行います。リノベーションの中では変更点が最も多いため、費用も高額となります。

家全体の坪数や築年数、選ぶ設備のグレードにもよりますが、マンションであれば600〜1500万円程度、戸建てであれば800〜2500万円程度の費用が必要です。

表層リノベーション

表層リノベーションは、フローリングや壁紙の張り替え、水回りの設備の入れ替えなど、目に見える部分のみのリノベーションのことを指します。フローリングの工事は、既存の床材の上に新しい床材を置くなど、下地は既存のもののままで、表立ったところのみ新しくしていくような工事です。

使用するものの材質や部屋の面積によって価格は変動しますが、フローリング張り替えの相場は1部屋につき10〜20万円、壁紙の張り替えの相場は1部屋につき3万円〜7万円程度です。水回りの設備はグレードにもよるため、10万円程度から数百万円まで幅広く想定されます。

部分リノベーション

部分リノベーションは、建物の一部分だけを改修・改造することを指します。具体的には、キッチンやバスルームなどの水回り、床や壁などの内装を個別で変えることなどが挙げられます。

数万円程度でできる小規模なものから、大規模な改修が必要なものまでさまざまです。施工する箇所によっては、その物件に住みながら工事を進めることも可能です。

部分的リノベーションの中でも需要の多い水回りのリノベーションについて以下で紹介しますので、参考にしてみてください。

洗面所

おおよそ10〜40万円程度が相場です。たとえば、コンパクトな洗面化粧台の設置は比較的安価で実施できます。洗面台のグレードアップや、内装・照明の変更など、よりカスタマイズ性の高いこだわりの箇所が増えてくると、費用も上がってきます。メーカーの既製品ではなくオリジナルデザインの採用、既存のサイズからの変更、配管の更新なども含めると、50〜100万円ほどかかることも予想されます。また、資材の搬入にかかる手間によっては追加で費用が必要な場合もあります。

浴室

50〜150万円程度が相場です。内装の張り替え、バスタブや給湯器の変更のみであれば、50万円程度で実施できる場合があります。ユニットバスと独立型の浴室を変更したり、配管・電気工事が必要になったりすると、その分費用も増えてきます。また物件によっては、費用をよりかけることで浴室の拡張や増築ができる可能性があります。水漏れやシロアリ対策を施しておくケースもあります。お子様やお年寄りのいらっしゃるご家庭では手すりなどの周辺設備の設置や、工事にあたっての動線の確保・修復工事の必要性なども頭に入れておきましょう。

トイレ

15〜30万円程度が相場といえるでしょう。家の中では比較的狭い空間であるため、費用の変動もそこまで大きくないですが、たとえば和式から洋式へのリフォームを行う場合には大きく費用がかさむことがあります。改修の程度としては、便座のみ交換、便器ごと交換、壁紙・フロア・照明の変更などがあります。便器にも製品のグレードがあるため、各社が出しているカタログからどのようなものに変更したいか考えておきましょう。

タンクレストイレやウォシュレット、蓋の自動開閉、手独立した洗い場などの希望があれば、その分価格も変動してきます。

キッチン

おおよそ50〜300万円が相場です。とくにキッチンは人によってこだわりたいポイントが大きく異なるため、費用の幅も大きくなる傾向があります。予算が100万円以下であれば、既存の間取りやキッチン台の大きさは据え置きで、シンプルなシステムキッチンの導入ができるでしょう。予算額が上がってくれば、その分カスタマイズ性が高く、より希望に沿ったグレードのものを設置できます。希望する機能・型から予算を見積もりを取ってみて、リノベーションの実施可否を検討しましょう。

200万円以上の余裕のある予算があれば、間取りを変更してよりキッチンを大きくしたり、収納を充実させたり、壁・床もよりこだわりのものに変更したりすることができます。

リノベーション費用に影響を与える5つの要素

リノベーション費用に影響を与える要素について解説していきます。

 

ご自身がこだわりたいと思っている条件、逆に妥協してもいいと思っている条件があれば、調整して予算額に合わせられるようにしましょう。

1.間取りを変更する

大幅な間取り変更は、大きく費用がかかる可能性があります。スケルトンリノベーションは、新しいドアや壁の造作だけでなく、古いものの解体や廃材の処理など多くの工程を要するため、その分費用がかかります。

費用としては一軒家で2000万円、マンションでも1000万円を超える場合があります。費用を抑えたい場合は、既存の間取りを活かせるところはないか、ドアや壁を取り払うなどで代用できないか検討します。

水回りの間取り変更は、配管工事などが複雑であるため、どうしても費用を抑えたい場合は避けた方が良いでしょう。

2.水回りの改修をする

前述の通り、水回りのリノベーションは給水設備の工事などの手間がかかるため、内装の中でも費用が大きくかかります。マンションの場合は、まず工事自体が可能なのか確認する必要があります。

費用としては、キッチン、浴室、トイレ、洗面台合わせて150〜300万円程度必要です。業者によっては、水回り全部を改修する場合にセット料金としてややお得に施工できる場合があります。それぞれこだわりがあって別々の会社の製品を選びたいといった場合は難しいですが、特にこだわらずに安価で済ませたいという場合はセットで購入するのがおすすめです。10〜20年単位で劣化が起きる箇所であるため、まとめて改修を検討すると良いでしょう。

3.断熱や耐震を行う

マンションであれば、リノベーションできる部分が限られていますが、窓を断熱窓・二重窓に交換できる場合があります。どのくらい現状の窓を活かすかによりますが、1箇所につき、10〜40万円程度で施工ができます。戸建てであれば、壁・天井・床下に断熱材を充填したり、耐震のために補強工事を行ったり、屋根を葺き替えて軽量化することができるでしょう。こちらも既存のものの解体するか否かによって価格帯は前後しますが、壁全体の断熱化は80〜350万円程度、天井の断熱化は10〜20万程度、床の断熱化は20〜150万円程度必要になります。耐震リフォームは、工事内容と物件の築年数によって変わりますが、平均100〜200万円程度が必要です。

4.グレードの高い設備を選ぶ

どの箇所をリノベーションするにしても、材質や設備には種類やグレードが複数存在しています。耐久年数が長かったり、多機能だったりするものは、当然その分費用も張ってきます。例えば、キッチンであればI型、L型、U型など形も種類が複数存在していますが、同じI型のキッチンでも、グレードを上げるほど色・材質のバリエーションが豊富で、食器洗い乾燥機や収納が高機能になります。安価なもので50万円、高額なもので250万円と求めるキッチンの機能的・材質的質に応じて大きく変わります。こだわりの度合いと予算を照らし合わせてグレードを決める必要があるでしょう。

5.自宅の立地環境が良くない

たとえば中古の戸建てで、辺鄙な場所にあり資材を搬入するための車が近くまで入れない場合は、工事の手間と日数がかかってしまうため、追加で費用がかかるケースがあります。逆に繁華街に位置している場合も車を長く停めておける場所が確保しづらく、同様に追加費用が必要なことがあります。マンションの場合、高層階であることも資材の運搬に労力を要するため、価格が上がる原因になり得ます。新しく購入する物件をリノベーションする場合は、住宅周りの環境も確認したうえで予算を決めましょう。

リノベーション費用に使えるローンはあるの?

どのようなリノベーションを行う場合でも、支払い費用は決して安くはありません。そこで、ローンを組んでの支払いを検討する方も多いでしょう。

 

ローンを検討している方に向けて、リノベーションに活用できるローンの種類と特徴を紹介していきます。

審査や申請のタイミングが限られているものもあるので、本記事の情報を参考に、早めに情報収集をして申請に向けた準備に取り組むことをおすすめします。

 

リフォームローン

リフォームローンとは、リノベーションを含むリフォーム専用のローンで、所有している物件をリノベーションする場合はもちろん、新たに住宅を購入してリノベーションを施すという場合にも利用できます。有担保型で借入限度額が高く、金利は低くて返済期間も長いものと、無担保型で数十万〜1000万円と限度額が低く、金利が高めで返済期間が短いものがあります。無担保型の方が利用割合や金融機関での取扱商品数が多くなります。審査の期間は1日〜1週間と短く、審査も通りやすいと言われています。有担保型は、住宅ローンに近い性質であるため、大規模なリノベーションをする方に向いています。

住宅ローン

中古住宅購入時の住宅ローンで、リフォーム費用も低金利で借りることができます。審査には長くて1ヶ月と時間はかかるものの、数千万円単位の高額の借入が可能です。築年数など借入のための条件がある場合もあるため、各金融機関への相談が必要です。築年数などによっては借入ができなかったり、借入額・返済期間に制限があったりする場合があります。中古住宅購入とリフォームを別々で行う場合は、高金利のリフォームローンを新規で借り入れる必要が出てきます。

補助金

ローンではありませんが、リノベーションの目的によっては補助金がもらえる場合があります。耐震、バリアフリー、省エネ、長期優良住宅化などが目的のものが多いですが、地域によっては、増改築、床暖房、雪対策、在宅勤務対応、ウイルス対策用のリフォームを対象としているところもあります。リノベーションの着工前に申請しなければならないことが多いため、事前に申請可否を調べるようにしてください。国や、物件がある地方自治体が提供するもので申請できるものがないか探してみましょう。

リノベーション費用で失敗しないコツ

ここまでは、リノベーションの施工例とケース別のかかる費用、利用できるローンについて解説してきました。

何ができるのか、どれくらいのお金がかかるのかが分かっても、大きな買い物であることに変わりないため、「後悔・失敗はしたくない」と思うのは当然のことです。

 

そこで、ここからはリノベーションで失敗しないためのコツを4つ紹介していきます。

リノベーションを本格的に検討する際は最低限これから紹介するポイントだけは意識してください。

希望の住まいを具体的にイメージする

まずは作りたい住まいを細部までイメージしましょう。自分の中でのイメージが曖昧だと、リノベーション会社に希望が上手く伝わらなかったり、思っていたようなデザインがあがってこなかったりすることがあります。実際の施工例などの画像や映像を参考にして、理想像を固めておきましょう。もし何がいいかわからないという場合は、これまで住んだ家で不便に感じたところを洗い出してみたり、住宅展示場に赴いて便利だと思ったところを取り込んでみたりしてみましょう。

綿密な資金計画を立てる

予算を事前に決めていても、いざ見積もりを取ってみたら想定以上に費用がかかることがわかり、資金が全く足りないというケースも少なくありません。

費用はある程度上振れすることを加味し、余裕を持った資金計画を立てておくと想定外の費用によって資金繰りに困る事態を防げます。

また、リノベーションの専門知識を持たない方が、自身の家のリノベーションにかかる正確な費用を算出することは困難です。専門業者ではないとわからない諸経費や、物件ごとにかかる特別な費用もある場合があります。予算を大きくオーバーしない施工を行う方法として、先に明確な予算をリノベーション会社に伝え、その予算内でできることを提案してもらえるようにしておきましょう。また、工事中に仮住まいを手配しなければいけない場合もあるため、工事以外で発生する費用についても考慮に入れておく必要があります。

優先順位をつける

「希望の住まいを具体的にイメージする」にも通ずるものがありますが、予算内でできること・できないことがあるため、「何を自分の住まいに求めるか」を明確にし、優先順位を決めておきましょう。絶対にこだわってリノベーションしたい部分や、耐久性などの安全性の観点からリノベーションが必須の部分から先に計画していき、優先度が低いところは残った予算と相談して実施の要否を決められます。自分の中で優先順位が明確になれば、リノベーション会社もそれに合わせた提案ができるので、予算に合わない見積もりを出されて話が振りだしに戻るようなことも起きません。

信頼できるリフォーム会社を選ぶ

リフォーム会社選びがリフォームの成否を左右すると言っても過言ではありません。自分の住まいを安心して託せるか、信頼に足る会社であるかの判断は慎重に行いましょう。

質問に丁寧に答えてくれるか、メールの返信がスムーズかなど、細かいところも問い合わせ時からチェックしておきましょう。セミナーや無料相談会などに実際に赴いてみるのも一つの手です。リフォーム会社とリノベーション会社は明確に分かれているわけではありませんが、特にリノベーションを得意としている会社もあるので、過去の施工事例なども参考にしながら慎重に選びましょう。それぞれ会社によって得意な分野が異なるため、自分が理想とする住まいを実現しやすい会社を選ぶことも重要です。

リノベーション費用を把握したいときは見積りを依頼しよう

リノベーション費用は施工の内容や実施面積、立地などで全く変わってきます。概算はあくまで参考として捉えてください。ご自身の家や、購入予定の物件にかかるリノベーションの詳しい費用を知りたいときは、リノベーション会社に見積もりをお願いするのが最も確実な方法です。多くの場合、見積は無料で行ってくれるので、まだ具体的にはリノベーションの内容を考えられていないという段階でも、気軽に依頼してみましょう。詳しく相談できるように、できるだけ対面で話せる場を設けてもらうと安心です。

物件の購入と同時にリノベーションを行いたいと考えている場合は、ローンや補助金申請のためにも依頼する会社を先に見つけておく必要があるので、早め早めに動き出すことが重要です。本記事を参考に、理想とする住まいの具体化と資金計画の策定を進めてみてください。